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ブログDe読書会 by 行動アシストラボ

行動アシストラボの研究員が本を読んで勉強になったことを綴ります。

クラッシャー上司を行動分析したら分かってきたこと(雑談風)

研究員の藤井です。臨床心理士をしております。

 

 

季節はすっかり春。
新年度、最初の週も終わろうとしています。
最近の私は労働安全衛生(メンタルヘルス)
について調べ物をすることが多いのですが、
この分野で「クラッシャー上司」という言葉があるようです。
今日は、このクラッシャー上司について
どう行動分析学では考えられるのかを
雑談風に書いていきたいと思います。

 

 

①そもそもクラッシャー上司とは・・・

 

▼クラッシャー上司の定義


元々、産業精神医学の先生が提唱した概念。
クラッシャー上司とは、こんな人。
パワハラがひどくて部下をつぶす上司
・なぜか仕事ができるので、会社の中で「必要悪」
 として認識され、出世している上司
・悪意はない。自分のやっていることは、正しいと思いこんでいる

 


▼クラッシャー上司のやりがちな困った行動

・自分のスタイルを部下に完全に押し付ける。
 そのため部下が疲弊しても気づかない
・部下を自分の部屋に呼び出し、
 ネチネチと長時間部下を(指導するふりして)いびる
・すぐに根性論を持ち出す。
パワハラをしても、逆に部下のためと思い込んでいる。


▼クラッシャー上司の本当の姿

 

そんなクラッシャー上司ですが、実は本当はこんな人。
・自分の評価が下がるのをひどく恐れる小心者
・失敗すると動揺して感情的になり部下に辛く当たる。
 わかりやすい例はこちらの記事を御参照ください。
 

http://www.tokyonp.co.jp/…/l…/201702/CK2017022702000152.html

 


ここまで書いて、「こんな人いるわー。うわー、何人か顔浮かぶし。」
と私は思ってしまったんですけど。
それでは、こんな人は行動分析学的にどう考えられるか。
雑談風に考えていきたいと思います。


※まあ、一応最初に話しておくとですね。
こういう人には関わらない…てのが
まあ最適なんですけども。
そうもいかないこともあるわけで。

 

 

②クラッシャー上司に対する行動分析をしてみると‥‥


▼クラッシャー上司は、好子に飢えている


クラッシャー上司はですね。
まあ、部下から相手にされないわけです。
きっと家族からも相手にされてない
職場の楽しい交流とか、笑顔とか、注目とか…そういう
好子になりうるものに恵まれていません。
なので、どちらかというと、
大人しくて自分の言うことを聞いてくれる人を
ターゲットにしてしまうわけです。
「言うことを聞く」→自分の指示通り相手が動く
好子を発してくれる人に長時間ネチネチ説教したり
張り付いてしまうわけ。
好子を出す、というか好子になる特定の部下を
ターゲットにするわけ。


▼わかりやすい弁別刺激が出せない


部下の指示が下手。なにせ、根性論が好きですから・・・。
曖昧な指示(不完全な弁別刺激)しか出せないので、
業務が混乱し、仕事が停滞する(嫌子の出現)。
その状態を問題解決(消失)しようとするものの・・・・
その問題解決に関する行動は「怒る」くらい
(行動レパートリーの不足)。


▼確立操作に右往左往


私自身の臨床経験から言いますと、クラッシャー上司は
余裕が無いです。常にせきたてられている。
この「余裕の無さ」が確立操作として働いているわけ。
確立操作は、行動分析基礎講座では
【確立操作は、それを作り出している
「操作」「出来事」「背景」等 】とお伝えしました。
クラッシャー上司の確立操作とは・・こんな背景
・クラッシャー上司自身、経営陣の評価をかなり気にしている
・すでにある程度の年齢、ポジションのため転職が難しい。
・今の会社にしがみつくしかない。
 そのため余計に社内での評価を気にする
・すでにある程度の年齢なので社内でもプライベートでも
 先が見えている。見えているからこそ、若い者が羨ましい。
・仕事の結果が出ないと、もっと偉い会社の人から、
「相当怒られる」ことを恐れる。怒られるだけじゃすまい。
こんなところでしょうか。このような確立操作が、
クラッシャー上司の困った行動に影響を与えるのだと思います。


▼困ったルール支配行動に制御される困ったさん

 

ルール支配行動とは、
行動随伴性を記述した言語刺激であるルールによって制御される行動」
というもの。
例えばクラッシャー上司は、こんなルール支配行動に制御されています。
「」がルールです。
「自分の言ったとおりにやれば必ずうまくいく」
「若い者は叩かないとダメ。叩けばかならず成長する」
「あえて厳しいこと言うが、部下も必ずわかってくれる」
こういうルールによって、
・過剰な押し付け、教育、指導
・過剰な叱責
・過剰な長時間の説教
という不適切な行動につながると思われます。
このような行動で好子も得られる場合があるでしょう。
好子の例としては、部下の成長、部下からの感謝の言葉、業績。
ただそんな好子はすぐに無くなるわけです。
次第に周りが疲弊していき、離職者も増え、長期的にみれば人的資源は枯渇・・・となるわけです。

 


こういう上司にどう対応するかも書こうと思ったのですが・・
次回にでも。今回の内容はあくまでも雑談風。
 

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